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『チェンソーマン 20巻』レビュー|黒いチェンソーマン暴走と“永劫の地獄”が読者の心をえぐる衝撃回

『チェンソーマン 20巻』レビュー|怒涛の展開が読者を飲み込む“絶望の加速”

チェンソーマン20巻』は、物語の空気が一変する“転換点”とも言える巻でした。 特に、ナユタの死をきっかけに暴走する黒いチェンソーマンの存在感は圧倒的。ページをめくる手が止まらないほど精神的に揺さぶられる展開の連続で、「ここからどうなるんだ…?」という不安と興奮が入り混じる、まさにチェンソーマンらしい怒涛の巻です。

黒いチェンソーマンの暴走が生む恐怖と切なさ

まず最も衝撃なのは、ナユタの死によって制御を失った“黒いチェンソーマン”の暴走。 ただのパワーアップではなく、感情の爆発がそのまま破壊衝動へ変わったような描かれ方で、読者としては胸が締め付けられる瞬間でした。

デンジの心の支えであるナユタが失われたことで、彼の「人である部分」がズタズタに崩れ落ち、その残骸がチェンソーマンとして暴走している……そんな印象が強く残ります。 暴力的でありながら、どこか悲しくて目をそらせない。藤本タツキらしい“静かに刺さる狂気”が詰まったシーンです。

ヨルが選ぶ“禁断の武器”──覚悟が生む緊張感

ヨルの決意も20巻の大きな見どころです。 どうしてもチェンソーマンに勝ちたいという欲望、そしてその裏にある複雑な感情。 そのすべてを抱えたまま、彼女は禁断の“あるもの”を武器にしようとする。

読んでいて背筋がぞくっとするほどの重さがあります。 ヨルの行動はやはり利己的でもあり、しかし読者としては否定しきれない切実さを感じる。 チェンソーマンと戦うというより、“自分自身の感情との戦い”にも見えてくるのが実に面白いところです。

この巻のヨルは、シリーズの中でも特に「弱さと執念」が生々しく浮かび上がるキャラ描写でした。「ここまで来たか・・・・」としみじみ感じさせられます。


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老いの悪魔と“永劫の地獄”──静かな湖畔で起こる最悪の悪夢

今回、新たな核心に迫る存在として描かれるのが “老いの悪魔”。

この悪魔は、本能的な恐怖をえぐるような不気味さを持っています。

チェンソーマンに食われることを望むという歪みきった欲望も、読者の心に強烈な気持ち悪さとして残る。

その力がデンジとアサを飲み込んでいく描写は、これまでの敵とはまた違った“静かで逃げ場のない絶望”。

派手な戦闘よりも精神を削ってくるタイプの恐ろしさで、まさに藤本タツキ作品の真骨頂です。

そして舞台となるのが「静かな湖畔」。 美しいはずの景色の中で繰り広げられる永劫の地獄は、絵面のギャップも相まって強烈な印象を残します。 穏やかな風景の中で逃げられない恐怖だけがじわじわと広がっていく——そんな悪夢のような場面です。


20巻の総評:物語が“終わり”へ向けて一気に加速する巻

20巻は、とにかく読後感が重く、胸に残る。 アクションというより“感情の破壊”にフォーカスした巻で、登場人物の心の深い部分がむき出しになっていきます。

ナユタデンジアサヨル。 それぞれの想いがぶつかり合い、歪み、崩れ、混ざり合っていくことで物語は加速度的に不穏さを増していく。 「ここからどうなるのか全く読めない」という、チェンソーマンが持つ最大の魅力が凝縮されています。

特に黒いチェンソーマンの暴走は、シリーズ屈指の狂気。 そして老いの悪魔の登場は、さらに大局が揺らぎ始める予兆のようにも感じます。 20巻は間違いなく物語のターニングポイント。 この巻を読んだ瞬間に「21巻が待ちきれない!」という気持ちになることは確実です。

 

今この巻を読むことで、物語の温度が一気に変わる瞬間を“リアルタイムの衝撃”として体験できます。
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