我々はどこから来て、今どこにいるのか? 下
民主主義の野蛮な起源
エマニュエル・トッド
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ホモ・サピエンス誕生からトランプ登場までの
全人類史を「家族」という視点から書き換える革命の書!人類は、「産業革命」よりも「新石器革命」に匹敵する
「人類学的な革命」の時代を生きている。「通常の人類学」は、「途上国」を対象とするが、
「トッド人類学」は「先進国」を対象としている。世界史の趨勢を決定づけているのは、米国、欧州、日本という
「トリアード(三極)」であり、「現在の世界的危機」と
「我々の生きづらさ」の正体は、政治学、経済学ではなく、
人類学によってこそ捉えられるからだ。下巻では、「民主制」が元来、
「野蛮」で「排外的」なものであることが明らかにされ、
「家族」から主要国の現状とありうる未来が分析される。「核家族」――高学歴エリートの「左派」が
「体制順応派」となり、先進国の社会は分断されているが、
英国のEU離脱、米国のトランプ政権誕生のように、
「民主主義」の失地回復は、学歴社会から取り残された
「右派」において生じている。「共同体家族」――西側諸国は自らの利害から
中国経済を過大評価し、ロシア経済を過小評価しているが、
人口学的に見れば、少子高齢化が急速に進む中国の未来は暗く、
ロシアの未来は明るい。「直系家族」――「経済」を優先して「人口」を
犠牲にしている日本とドイツ。東欧から人口を吸収し、
国力増強を図かるドイツに対し、少子化を放置して
移民も拒む日本は、国力の維持を諦め、
世界から引きこもろうとしている。
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